企業年金を中心に、年金スポンサーの運用を考える上でのキー
ワードとして受託者責任の原則を実践しなければなりません。
そして、その際に必要とされるのが分散投資で、その中でもモダ
ンポートフォリオセオリーを基本とし、国内・国外の債券・株式を
対象に発展してきました。
しかし、残念ながら日本でもここ最近、こうした資本市場の不安
定な動きが続いていることから年金運用のための投資対象の
拡大が模索されてきました。
こうしたことを受け、新たな運用先として不動産への投資が注目
されることとなりました。特にここ最近では、サブプライム問題や、
原油高により証券投資の魅力が低下している状況にあります。
このため、あらたな運用先としてインフレ時に強い不動産が選ば
れたのもある意味当然のことと納得できます。
こうした分野へ投資する多くは生保をはじめとした機関投資家が
中心ですが、こうした機関投資家の動向をある程度把握すること
で今後どういった方向へ導かれるかが概ね見えてきます。
また、年金スポンサーが運用資産全体のアセットロケーションの
中での不動産へのアロケーションをいかに考えるべきか検討す
る必要があります。
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