これまで多くの企業で社員の福利厚生のために社宅や寮を所有され
てきたのですが、バブル崩壊後は業績の低迷を余儀なくされ、また、
維持費が馬鹿にならないため整理する企業が増えています。
2000年に入るとこうした傾向がさらに加速することになったのです
が、決して社宅や寮が廃れることになったわけではありません。
事実、多くの企業で会社近くの賃貸アパート・マンションを社宅や寮と
して借りているケースが増えつつあります。
やはり移動が多い企業では社員の負担をできるだけ抑えるためにも
社宅や寮は必要です。そして、こうした物件を所有する企業側も安定
した収益が見込めるので双方にとって都合がよいわけです。
自分の会社の社員が入居するわけですから、入居者を確保するのに
それほど苦労することはありません。老朽化が進めば別の物件に乗
り換えれば良いので一切無駄がありません。
80年代は多くの企業が優秀な社員を確保する為に福利厚生の充実
化を図る一環として豪華な社宅や寮を建てました。
こういったことが日本全国で一種のトレンドのように行なわれきたわけ
ですが、今ではこうしたケースは稀です。
実際に賃貸アパート・マンションを経営するオーナーさんの中には、
最初から企業に社宅や寮として借りあげてもらうことを念頭に入れた
上で建設されるケースも少なくありません。
自社で社宅・寮を運営しているところは今後も賃貸にシフトする動き
がますます活発化することになりそうです。
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