バブル崩壊後の経済界の最大のキーワードはリスクマネジメントでした。今まで勢いに
まかせて拡大してきたため、危機管理能力が欠如していたわけです。
何とかなるだろうという思いから見てみぬふりをしていたのかもしれません。しかし、危機
管理能力が欠如している企業はどんなことが起きるか昨今の不祥事を起こす企業を見
ればお分かりいただけるのではないかと思います。
業界のトップ企業ですら足をとられ、倒産や瀕死に近い経営危機に陥ることはご存知の
とおりです。その結果それぞれの業界・企業ごとのでリスクを洗い直し、それをどのよう
にコントロールしていくかを真剣に考え始めました。
そして、金融業界ではポートフォリオという分散投資によるリスク分散の発想につながっ
たわけです。また、不動産業界では価値の源泉であるキャッシュフロー(インカムゲイン)
を重視しようとする
キャッシュフロー経営を生みだしました。
90年代初頭までは不動産投資といえばキャピタルゲイン(売却益)が主流でした。しかし、
バブル崩壊後土地の価格が大きく低下することになったため、入居者やテナントから支払
われる賃料=
インカムゲインにシフトされたのです。
しかし、キャッシュフローに注目さえすれば不動産のリスクは回避出来るのかといば、そう
もいきません。キャッシュフロー分析は、リスクを消すための方法ではありません。リスク
を計るのに必要な運用成果を知るためのモノサシです。
逆に言えば
不動産がもっているリスクをしっかり把握しなければ、いくらキャッシュフローに
注目しても、それは机上の空論にすぎません。
つまり、リスクをしっかりと把握しなければなりません。、その傾向と対策をしっかりと立てた
上で将来の為のキャッシュフロー、そして不動産の価値を評価することが大切です。
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